top
路面電車関連文献集

路面電車、LRT(軽快電車)についての関連文献集を作ってみました。  
 
路面電車、LRT(軽快電車)全般

 単行本・新書・文庫

 今尾恵介『路面電車――都市交通への提言(ちくま新書、2001年3月)
路面電車を「未来の都市交通の主役」と位置づけ、路面電車の過去、現在、未来を日本のみならず欧米にまで視野を広げて論じています。鹿児島の市電も紹介されていますよ。

 吉川文夫『路面電車の技術と歩み』(グランプリ出版、2003年9月) 
私は路面電車の技術的なことに関しては全く知識がないので、とても参考になります。例えば、鹿児島の超低床車「ユートラム」は3車体連結車で、中央の客車にはモーターも車輪もついていないのに対し、新しく開設された富山ライトレールで使われている2車体連節低床式のポートラムは熊本市や岡山市と同じ形の車両なんですが、これらはモーターを座席下に付けるモーター車体吊り下げ形だということなどが分かります。

 宇都宮浄人『路面電車ルネサンス』(新潮新書、2003年9月) 
地球環境にも人にも優しい路面電車の再生の必要性について、熱い思いを胸に秘めながら、豊富なデータを駆使して冷静に論じています。

 小川裕夫編著『日本全国 路面電車の旅』(平凡社新書、2005年5月)
日本全国の路面電車を豊富な図表や写真を使って楽しく紹介しています。勿論、鹿児島の市電も「桜島を眺めながら走る最南端の路面電車」というタイトルで詳しく紹介されています。

 獅子文六『ちんちん電車』(河出文庫、2006年4月)
   1966年に朝日新聞社から出された単行本を新たに文庫化したものです。


 雑誌・ムック

 『決定版日本の路面電車「走るノスタルジア」全国23路線
                       
(徳間書店、1977年5月)
このムックには、香取俊介が書いた「文学と電車」というとても興味深い文章があり、作品中に路面電車が登場してくる志賀直哉「出来事」、森鴎外「電車の窓」、夏目漱石「それから」、永井荷風「東綺譚」が紹介されていました。

 『全国懐かしの路面電車』(新人物往来社、1998年6月)
   すでに廃止された路面電車を含めて全国の路面電車が詳しく紹介されています。 

 別冊ベストカー 『The 路面電車』 (三推社/講談社、2003年1月)
いまも元気に走っている全国の路面電車が紹介されていますが、鹿児島の市電関連では、ず鹿児島市交通局電車事業課の操車場のことも6頁にわたって詳しく紹介されています。
 

鹿児島の路面電車関係

『鹿児島の路面電車50年』(鹿児島市交通局、1978年7月)
この本に掲載されているカラー写真に写っている市電や街の風景は、ちょうど私が鹿児島に来た頃のものであり、それだけにとても懐かしさを覚えます。また、この本に付けられている電車の年表は鹿児島の市電に関するとても貴重なデータで、例えば1967年9月15日に「敬老パスの取扱い開始」なんてことも知ることができます。

『かごしま市電物語―廃線・上町、伊敷線への想いを込めて……
                      (南日本新聞開発センター、1985年12月)
副題でも分かるように、上町、伊敷線の廃止を記念して出版されました。鹿児島の市電と街の風景を写した素敵なカラー写真が数多く入っており、また掲載されている文章のどれもがとても興味深いものばかりです。

『かごしま 路面電車の旅』(南日本新聞社、2002年5月)
南日本新聞社が月2回発行しているフリーペーパー「Felia!」に1997年から2000年まで連載された「ちっちゃな路面電車の旅」を基にしてこの本は作られています。また、Webサイト「Felia」の「ちっちゃな路面電車の旅」のページはそのウェブ版です。鹿児島の市電の電停とその周辺のお店をとても楽しく紹介しています。それから「電車ラインアップ」には、鹿児島交通局が2002年4月当時所有していた51車両(2002年4月現在)のほとんどが写真入りで紹介されており、貴重な資料だと思います。
 
水元景文『鹿児島市電が走る街 今昔』(JTBパブリッシング、2007年6月7日)
「南日本新聞」2007年6月10日に「市電の今昔風景本に」と題された記事によりますと、『鹿児島市電が走る街 今昔』の著者である水元景文氏は志学館大学(霧島市)の教授だった方で、2005年に定年退職されたとのことです。
また「南日本新聞」の記事によりますと、同氏はこの本の「執筆途中に隣家の火災に巻き込まれ、貴重な写真や資料を失うという困難のなか、一年遅れで完成した」そうです。しかし、「一九七五(昭和五十)年ごろから撮影してきた二百九十枚を含め約四百枚の写真を掲載、市電の歴史を分かりやすく解説する。電停ごと昔と今の姿を見比ベられ、背景となる街の風景の移り変わりも浮かび上がってくる」と紹介していますように、昭和年代から現在までの鹿児島の市電とその電停周辺の風景を写した写真が豊富に載せられており、また各電停のことが詳しく紹介されており、鹿児島の市電についての大変貴重な資料といえます。

inserted by FC2 system