やまももの部屋
我が家の庭のキジバト  
   2012年11月3日、庭師さんにお願いして無数の蔦が複雑に絡みついている晩秋の我が家の庭木を綺麗に剪定してもらいました。剪定後に庭を見て回りましたら、百日紅の木の下にキジバトが一羽うずくまっているではありませんか。

 そのことを後で妻に告げましたら、妻も庭に確認に行き、なんと庭に二羽のニワトリ、おっと二羽のキジバトが仲睦まじく歩いており、妻の足音に驚いたのか二羽とも飛び立ったとのことでした。

 それで翌日(11月4日)の朝、庭にキジバトがいるか確かめに行きましたら、一羽だけやはり百日紅の木の下におり、私が近づいてもチョコチョコ歩くだけで飛び立とうとはしません。それでビデオカメラで撮影してyoutubeにアップすることにしました。 
2012年11月4日    
 
 なおこの野鳥のことを平凡社『世界大百科事典』の「キジバト(雉鳩)」の項で調べてみますと、つぎのような解説か載っていました。
「ハト目ハト科の鳥。全長約33cm。全体にぶどう色を帯びた薄い褐色をしていて,上面には赤みのある褐色のうろこ模様がある。翼は暗褐色。首の両側に濃い青色と白色の縞模様があるのが特徴。くちばしは黒っぽく,脚は暗赤色。(中略)樹上に粗雑な皿型の巣を小枝でつくる。都市部では人家の庭木や街路樹に巣をかけるものが多い。卵は白色無斑で,1腹の卵数はほとんどつねに2個。繁殖期は2〜11月と長く,年3回の繁殖を行うものも少なくない。パッパッパッとはばたいて上空へ上がり,翼を開いて滑空して下りてくる飛び方は,繁殖期の求愛ディスプレーの一つとしてよく見ることができる。デデーポーポーと太い低い声でよく鳴く。昔からヤマバトの名で親しまれてきた。果実,種子などを好んで食べ,しばしば昆虫類も食べている。」 
 
2012年11月4日 2012年11月4日
 
2012年11月6日
 妻が近所の奥さんから聞いた話ですと、その奥さんの家の庭にも最近になって我が家の庭の野鳥とよく似た鳩が飛来してくるとのとのことです。ただそのお家ではその鳩はいつも二羽いつも仲良く一緒にいるそうです。推測するに、そのうちの一羽が我が家の庭にいつもいるキジバトのようです。ただ、我が家のキジバトは飛翔力があまりないのか百日紅(サルスベリ)の木の下で静かにうづくまっていることが多く、たまにパートナーが「こっちの実や虫が美味しいよ」と近所の家に連れて行くときしか遠出しないようで、なんだか出不精の私によく似ている感じです。

2012年11月7日
 明石にいる長男から電話で話をした時、拙ブログにキジバトの記事がアップされていることが話題になり、私が「このキジバトにどんなに近づいても飛び立とうとはしないんだ。私を草食系動物と思っているのかな?」と言いましたら、長男が「きっと枯れ木の類と思っているのだろう」と私のやせ細った皮と肉からさらに骨髄にまで徹するようなキツーイ言葉を返してきました。私の長男は誰に似たのかいつもギャグが辛辣です。

2012年11月8日
 朝の7時半ごろ、キジバトの様子を見るために庭に出て百日紅(さるすべり)の木のあたりを見渡しましたが、影も形も見えません。もしかしてと周辺の庭の木々を見上げますと、ほとんど葉が落ちて丸はだか状態の柿の木の上にキジバトの姿を見つけました。慌てて家からデジタルビデオカメラを持ち出し、柿の木の上のキジバトを撮影しました。

 2012年11月8日
     
 2012年11月10日
     
 庭のアプローチとサクラの木    サクラの枝のキジバト   庭で餌探しをするキジバト 

 朝の7時頃、新聞を取りに庭に出ますと、目の前のアプローチをキジバトがゆっくり歩いていました。いつもは近づいても逃げないので、そのまま近づいていきましたら、突然羽を広げて飛び立ち、サクラ(千原桜)の木の枝にとまりました。

 午前9時頃に庭に出たときは、キジバトは地面に降り立ってヤマモモの木の近くを歩き回りながら餌さがしをしていました。

 しかし、昼過ぎ以降、雨がずっと降っていたためかキジバトの姿を見ることはできませんでした。雨の日はどこで雨宿りをしているのでしょうかね。

 さて、我が家の庭にやって来るキジバトさんに名前を付けることにしました。Qちゃん(漢字の「鳩」の音読みと掛けての命名です)です。

 このQちゃん、私には雌雄の区別がつきません。お相手がいるようなのですが(私はまだ見ていません)、どこか別の場所に巣作りをしているのでしょうか。なお『鳥のおもしろ私生活』(主婦と生活社)に載っているキジバトの「生活」にはつぎのようなことが紹介されていました。
 
「オスは150m四方ほどのなわばりを守り、木の上でしきりにさえずる。繁殖する時期は3月から11月にかけての長い期間におよび、この間に6回から8回も繁殖するものがある。周年2羽で見られることが多いので、さぞや仲が良かろうと思われるが、1回の繁殖ごとにつがいの相手が変わることが多いというから、案外忙しい鳥だ。
 オスは枯れ枝を拾ったり、木から折ってきたりしてメスに渡し、主にメスが巣をつくる。
          (中略)
 ほとんど植物食で、これをそのうという器官にためて徐々に消化する。また、この器官の内壁のはがれたものを吐き戻してヒナに与える。これをピジョンミルクといい、脂肪分やタンパク質に富んだ、ハト類共通のお子様メニューである。ヒナは親鳥の口の中に自分のくちばしを入れ、1回に約1分もかけてピジョンミルクを飲むので、1日に両親が給餌する回数は、数回から多くても20回足らずと、かなり少なくてすんでいる。」
 
 ヒナにピジョンミルクを与えられることがキジバトの繁殖期間を3月から11月までの長期間にしているようです。また、『鳥のおもしろ私生活』(主婦と生活社)の別の頁には「キジバトは2個の卵を、日中はオス、夜間はメスがあたためる」とあり、雌雄が約1ヶ月産卵から 巣立ちまで協力するようです。
 
2012年11月11日

 今日は朝から小雨が降り続いており、キジバトのQちゃんはなかなか姿を見せません。蓑笠を被って我が家を訪れる訳にもいかず、常緑樹や建物の庇の下でじっと雨が上がるのを待っているに違いないと思っていましたら、雨が上がって日が差し出した午前11時頃になって、庭に出ていた妻から「お待ちかねのQちやんがいらっしゃいましたよ」とのかん高い声が家の窓を震わせながら室内まで届きました。

 キジバトQちゃんのご訪問に私は大喜び、ビデオカメラを持参して庭に飛び出し、妻の「サクラの木の下にいるわよ」との指示に従ってカメラをその方向に向けて撮影を開始しました。今回は庭の景色のなかにキジバトQちゃんの姿を上手く配置して撮影しょうと考えての撮影でしたが、youtubeに「キジバトQちゃんとツワブキの花」と題してアップした動画にそのような工夫を感じてもらえたでしょうかね。

   

 なお、最近はキジバトQちゃんの生活に大きな変化は見られません。パートナーと一緒に巣作りを始めるとか、産卵、ヒナの給餌、巣立ち等のことが見られるまでこのサイト「我が家の庭のキジバト」はしばらくお休みにしたいと思います。



inserted by FC2 system